株式会社三栄

遥かなる お伊勢参り

神宮が伊勢国の五十鈴川の河上に創建されたのはおよそ2000年前のこと。平安時代には御師によって伊勢神宮の信仰を広めたこともあり上級武士層に。そして鎌倉時代には御家人や地頭級武士さらに民衆にも広がりをみせるようになった。その後、三英傑の時代に式年遷宮を復興させ江戸時代以降は五街道が整備された。観光や遊興の目的もあって庶民にもお伊勢参りが浸透し、現代に至るのである。日本人の心の原点に触れる伊勢神宮とはいったいどのような存在なのだろう。


伊勢神宮の正確な名称は「神宮」であり内宮・外宮を中心に摂社・末社などを含めた総称である。その聖域から感じる空気は、まさに神秘といえる。

五十鈴川のほとりの2000年の宮地に清浄をまとって静かに鎮座し続ける常若の神宮。橋を渡れば、その先は神々の坐す領域である。



日々の食事に困った天照大御神の望みにより内宮創建から500年後に祀られた神の名は豊受大御神。衣食住すべての産業の守り神である。

CONTENTS

1 表紙
4 天孫降臨─天照大御神と瓊瓊杵尊の物語─
6 なぜ、伊勢神宮なのか？
10 目次
12 遙かなるお伊勢参り ─古代から続く祈り─
15 第一章 神宮
16 　皇大神宮（伊勢神宮内宮）
24 　内宮の別宮
26 　豊受大神宮（伊勢神宮外宮）
32 　外宮の別宮
34 　伊勢神宮とは何か？
36 　日本神話の神々と皇室
38 　「斎庭稲穂」の神勅とは？
40 　猿田彦神社─神話の舞台は伊勢へ─
44 　神宮の誕生
48 　キーワードで読み解くQ＆A
50 　column 神宮式年遷宮とは？
53 第二章 伊勢歴史紀行
54 　古墳・飛鳥時代 『日本書紀』の成立 大和朝廷と伊勢神宮の関係とは？
58 　奈良時代 斎宮歴史博物館で読み解く 斎王とは何者だったのか？
64 　平安時代 『伊勢物語』『源氏物語』『更級日記』 古典文学に登場する伊勢とは？
70 　平安時代末期 伊勢国を拠点にした平氏一門 平清盛はなぜ、神宮に赴いたのか？
72 　室町・戦国時代 室町幕府の終焉と信長、天下布武の道 応仁の乱から激動の戦国時代へ
78 　江戸時代 神宮の鬼門を守る古刹 朝熊岳金剛證寺はなぜ、天照大御神を祀るのか？
84 　column 伊勢参りと熊野詣で
89 第三章 江戸のお伊勢参り
90 　序章　庶民の夢、一生に一度はお伊勢さん 江戸のお蔭参りと伊勢講
94 　其の一　千客万来、今昔賑わう伊勢の神都へ おはらい町・おかげ横丁
100 　其の二　旅人たちの熱狂を今に伝える 伊勢街道
110 　其の三　川とともに暮らした商人たち 伊勢河崎商人館
114 　其の四　大岡越前ゆかりの奉行所 山田奉行所記念館
116 　其の五　古来続く祈りの風景 二見興玉神社
118 　column 隠れ家的　伊勢の名店案内
122 厳選グッズ通販 時空旅人SELECT SHOP
128 男の隠れ家デジタル 告知
130 奥付