- パイオニアにしてトップランナーのハイブリッド
モーターファン・イラストレーテッドの189号「CO2」、同190号「エンジンはなくならない」でも解説してきたように、電気自動車で環境問題をすべて解決するという方策には無理があると思われます。
使用過程のみならず、クルマを動かすためのエネルギー調達や生産を含める必要があり、それらを考え合わせるとハイブリッドパワートレインは現状の決定解のひとつ。ちょうど得手不得手が相反するエンジンとモーターが協力し合うことで、超高効率機関の実現にも期待がかかります。
MFiの最新号では「ハイブリッド」という言葉を世界中に広めた立役者・トヨタのハイブリッドテクノロジーを解説します。トヨタ・ハイブリッド・システムの接頭語であるTHSは、シリーズ式やパラレル式といった機構区分けのいずれにも完全合致しない、非常に独創的な構造を持っています(個人的には、第5世代からの「シリーズパラレル式ハイブリッド」への改称が残念です……)。本特集では、なぜトヨタのハイブリッドシステムが多くのフォロワーを生み出しながらなお第一線で活躍し続ける最強のシステムなのか、Bセグメントから大型SUVまで展開しているバリエーションはそれぞれどのような特徴を持つのか、そして新型クラウンにも搭載された1モーターハイブリッドシステムとはこれまでの2モータースプリット式とはどのように違うのか??などを考察します。
CONTENTS
トヨタのハイブリッドテクノロジー
[元祖量産HEVの進化論]THSはなぜ、支持されるのか
[14か月10名で記録し続けた結果]初代プリウス1998年のリアル燃費
[歴代THSの受け持ち]進化と分裂、そして展開
[THSの構造と動作]ふたつのモーターと遊星歯車
[新型クラウン・F6G45h]6ATベースの新しいDHT THSとは違う「1モーター」
[DHTエキスパートの四半世紀]アイシンの技術展開図
横置き・2モータースプリット
縦置き・1モーターパラレル
縦置き・2モータースプリット
横置き・1モーターパラレル
[サフィックス“FXE”のエンジン]ハイブリッド用の高膨張比サイクル機関
[バッテリーのテクノロジー]フルラインアップを目指す
[パワーエレクトロニクスの現在]電動部品の高効率を狙う縁の下の力持ち
内燃機関+水素という選択肢
水素を燃料とするエンジンにはどのようなメリットと課題があるのか?――畑村博士が解説する基礎知識
レースでアジャイルな開発を――スーパー耐久のトヨタ・カローラ H2 Concept
既存ユニットの活用――ボッシュからOEMへの提案
水素の可能性――AVLの水素燃焼検討
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