- 一年越し“熟成”フルアクティブカーの栄光と挫折
1992年のウイリアムズ・ルノーの快進撃によって、F1はエンジンパワーだけで勝てる時代は終わり、車体の総合性能“トータルパッケージ”の高さが求められ始めた。
アクティブサスペンションの実用化に成功させ圧倒的な地位を築いた英仏連合は、より精度を高めたフルアクティブカー「FW15C」を93年シーズンに投入。
そのステアリングを握るのは、3度の世界王者で最多勝記録保持者(当時)のアラン・プロスト。
1年の休養明けとはいえ、この黄金ジョイントに死角なしと思われた……。
そんなプロストの前に立ちはだかったのが“永遠のライバル”アイルトン・セナ。
最後のセナプロ対決──結果的に4度目の戴冠は果たせたものの、絶対有利と思われたプロストは、なぜセナに付け入る隙を与えてしまったのか!?
CONTENTS
2-3 Mission accomplished.──Prologue
6-5 アクティブ専用の最適化──FW15C Gallery
14-23 あと一度、栄冠をつかむまで──Flash Back
22-27 ひとつの時代を締めくくる特別な記憶──エイドリアン・ニューウェイ インタビュー
28-33 “制御不能”なほど完成されていた──デイモン・ヒル インタビュー
34-43 FW15C Variations──レースごとの仕様とモディファイ
44-47 デジタルソフトと空力技術の二刀流で──ジェフ・ウイリス インタビュー
48-51 ハイテクマシン現場運用術──デビッド・ブラウン インタビュー
52-59 FW15C Detail File──マシンの細部を探る
60-61 あまりに多くのことを実現していた「最高傑作」──デビッド・クルサード インタビュー
Williams Active Suspension Story
62-64 より“アクティブ”に──アクティブサスペンションの洗練と自動化の罠
65-69 発展途上の電子制御技術──パディ・ロウ インタビュー
70-71 速さを創造した時代──GP Car Column
72-75 アランはエンジンに関心がなかった……──ベルナール・デュド インタビュー
76-81 「敬意は払うが……」──パトリック・ヘッド インタビュー
Alain Prost The Truth 30 Years Late
82-85 楽勝なんて、お門違い──アラン・プロスト、FW15Cを語る(再録)
86-89 貫いた意地の意味──第6戦モナコGP
90-93 取り戻した心の平和。──アラン・プロスト インタビュー
94-95 プロストV4で引退。一気に進む世代交代──1993年のF1世界選手権を振り返る/FW15C全戦績
96-97 選択肢なし! 唯一の組み立てキット──GP Model Story #33
98 次号予告
99 Epilogue
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