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'94-'99 Honda NSR500 完全無敵の裏側
『レーサーズ』Vol.75は20世紀の世界GPを駆け抜けたホンダNSR500を特集します。
物語の始まりは1994年。この年のシーズンでホンダは、1989年以来久しぶりの500㏄クラスのタイトルを獲ります。ライダーはミック・ドゥーハン。なぜ5年ものあいだ、タイトルを獲れなかったのか？ 理由のひとつがNSR500はパワーがありすぎて、人が操れるバイクではなかったから。パワー＝是と考えるのは、創業者・本田宗一郎から受け継がれてきたホンダエンジニアリングの伝統でした。それを「もっと人が扱える性能に」と考えていったのが'94年型NSR500で、それがまんまと当たったシーズンとなったのです。技術者が机上で計算した使えないハイパワーなエンジンよりも、実戦で勝てる扱いやすいエンジン特性に変更するということは、長いホンダのレース活動のなかでも大変珍しい「事件」でした。
この事件の裏側をつまびらかにしつつ、そこから始まったホンダNSR500の快進撃、果ては'97年の全戦全勝、6連覇を達成した’99年型までを振り返ります。
CONTENTS
006 喪失から再生へ。奇跡の復活、世代交代の波
012 THE SCENE from scenes／1994-1999 世界GPを圧倒した6年間
038 Interview／ミック・ドゥーハン 5連覇チャンピオンが語る“あの頃”
042 Machine Gallery／HONDA NSR500 1994[NV0S] 1995[NV0T]
048 Technical Review／4年間の臥薪嘗胆の末にNV0Sでトライされた新技術
060 1994-1997年NSR500テストライダー辻本 聡が語る開発の裏側
062 Machine Gallery／HONDA NSR500 1997[NV0X] 1999[NV0Z]
070 Technical Review／あくなき探求の奇跡NV0X 連覇を支えたR&D
088 1994-2001 NSR500 主要諸元
090 Interview／岡田忠之 ただひとりドゥーハンを本気にさせた男
096 その後のNSRと2ストロークの終焉
098 Next Issue
099 Ending Story
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