- LIBERATION
ハイファッション ヴィジュアル マガジン, SWAG HOMMES ISSUE16がローンチ。注目のネクストブレイク俳優, 高橋文哉をフィーチャーしたスペシャルカバーエディションと, オリジナルエディションの異なる2つの表紙が登場!
最新号のテーマは, “LIBERATION(解放)”。グッチ, プラダ, サンローラン, エルメス, メゾン マルジェラ, ジル サンダー, ボッテガ・ヴェネタ, ジバンシィ, ケンゾー, ザ・ロウ……最新コレクションの注目ルックをピックアップしたカバーストーリー“blow up!”, マリーン・セルやコーシェなどのカッティングエッジなモードを, パリで活躍するバラエティに富んだ7人のモデルたちが魅せる“PLUR(PEACE, LOVE, UNITY, RESPECT)”, ロンドンをベースに活動する写真家のジョシュア・ゴードンによるパンクマインド溢れる“Tokyo Kids”, カリフォルニア州コンプトン出身の気鋭ラッパー, BUDDYの貴重なファッションエディトリアル, パリでファッションシューティングを敢行, King Gnu/millennium paradeのドラムを担当する勢喜遊, DWS/PERIMETRON/millennium paradeのアートデザイナー, 森洸大を起用した“AFTER THE PARADE”ほか, 俳優の宮沢氷魚, ラッパーのHIYADAM, モデルの高橋らら, オルタナティブロックバンドのLuby Sparks……注目のファッションアイコンも登場する。
そして, 2023年のネクストブレイク俳優として脚光を浴びる高橋文哉が, ルイ・ヴィトン×草間彌生のコラボレーションピースを纏うスペシャルカバーエディション(特装版)と, オリジナルエディション(通常版)の異なる2つの表紙に注目!! ハイクオリティ紙を採用したオールカラー264頁。“LIBERATION(解放)”をテーマに, 多種多様な物語(ファッションストーリー)を紡ぐ。
“LIBERATION(解放)”
どれだけ待ち侘びたことであろうか。春の訪れとともに, ようやくパンデミック以前の, あの日常の暮らしが戻りはじめているようだ。街はかつての賑わいを見せ, ポジティブなムードに満ち溢れている。
“ファッションは, 不要不急だ!”なんて, どこかでだれかが言ってたけれど, 今となっては, ストリート やナイトクラブでは世代交代を感じると同時に, 前衛的なファッションに身を包む, 個性豊かな若者 たちによる新しいモード(潮流)と新しいカウンターカルチャーが生まれている。
昨年の6月, 2年半ぶりに日本から脱出し, パリに向かった。パリの街では, マスクをつけている人もごく稀で, すでに一足早く活気を取り戻していた。自粛ムードをまとった同調圧力の強い島国日本での憂鬱な日々が吹っ飛ぶほど, パリという街と人々の陽気なウ?ァイブスは, 僕らの気分を高揚させてくれた。久しぶりに現場で観るリアルなショーや, 爆音で音楽が聴けるナイトクラブパーティでは, 興奮や歓喜といった感動を味わい, あらためてファッションや音楽の楽しさを肌で感じることができた。そのテンションは, 帰国してからも持続した。気がつけば, あの頃の本来の自分らしさを取り戻していたようだ。こうして僕らは, 得体の知れない“なにか”から解き放たれたことを, 強く実感した。
2020年3月にパンデミックが表明されてから, 3年という月日が流れていった。今, 僕らは大半の時間 を, PCもしくはスマートフォンの小さな画面の中で生きているような気がしてならない。テクノロジーの進展は, 多大な恩恵をもたらしてくれるが, その一方では, 効率化や合理性, 生産性ばかりを優先するデジタル社会の暴走によって, 感性や創造性, 五感, 空気感, そして個性までが奪われてしまってはないだろうか, とつねづね思う, 危機感を感じるほどに。画面の中, 画面の中の箱(フォルダ)の中, 画面の中の箱(フォルダ)の中の決まりきったフォーマットやテンプレート, そしてカテゴリー化……。パンデミックの影響かどうかはわからないけれど, 今のリアルな日本の社会までが, そんな制限された自由のない画面の中のような小さな世界に見えてしまうのは, 自分だけだろうか。
ISSUE16には, 参画していただいたクリエイターそれぞれの“LIBERATION(解放)”をテーマに, フィジカルなコミュニケーションを通じてつくられた多種多様な物語が記録されている。反骨と不屈 のスピリットをもって, 新たな時代を映し出すファッションカルチャーを通して, 制限された立場や環境, あるいは凝り固まった考えや価値観から, 少しでも解き放たれるきっかけや手がかりをつかんでいただきたい。ほかのだれかでもなく, 自分自身が感じる最高を目指して。
最後に, 世界で今, 最も解放されるべき人たちは, 戦争によって自由を奪われ, 虐げられた状況に置か れている人たちであることを忘れてはならない。世の中から争いと差別がなくなり, 空, 海, 山, 川, 大地といった自然, そして, そこで暮らすあらゆる生物たちと共生し, PLUR(PEACE, LOVE, UNITY, RESPECT)といったマインドが, あたりまえのように優先される未来が訪れることを願いたい。
SWAG HOMMES 編集長 奥澤 健太郎
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